庇を作る
昨年(2016年)8月22日の台風9号でひどい目にあった、東からの猛烈な暴風が丸太の壁面を直撃し、グルーブの接合部から室内に浸水が始まった。それはまるで消防ホースの放水を近くから一斉に浴びたような状態である。昼から3時頃まで、浸水はとどめなく続き室内は水浸しとなった。バスタオルを敷き水を吸わせバケツに絞り、汗だくで汲み出した、それが3時間続いたのである。もうあんな経験は懲り懲りである。それにしても夜でなくてよかったと思う。
今年の台風に備えて急きょ、丸太の壁面を覆う広いヒサシを作る事にした。その工事の一部始終である。
まず基礎の穴を掘る、450角で深さ300、2730スパンで3箇所掘る。
サイコロを置いて、300角の鉄筋を載せる。
そこにフーチングとなるコンクリートを150厚で直接流し込んだ。450ほどの鉄筋(D10)を4箇所差し筋する。
9ミリの合板で250角の型を組み穴にはめ込む。各コーナーと天端に面木を取り付ける。
手練りでコンクリートを作り、型枠に流し込む、この時、巣が出来ないように、玄能で合板をコンコンと叩き、空気を押し出す。真ん中にD13の鉄筋、端に羽子板ボルトを刺す。
今回使う丸太の柱、末口18cmの杉3本。上から500程を120角(4寸角)に仕上げておく。
その上に載せる桁、これは8寸×4寸の杉、継ぎ手は台持ち継ぎにした、真ん中の柱の上で接ぐ。垂木が載る位置に455(1尺5寸)ピッチで欠き込みをしておく。
柱3本を立てる、底面に15ミリの穴を開け鉄筋をはめ込む。下げ振りで垂直を確認し仮止め。
桁を載せる、男2人で人力で持ち上げた、60kg位か、いい重さだ。
2本めも載せて接続する。ヤレヤレ、いい汗をかいた。
垂木を打っていく、垂木は90×45の杉材、150のタルキーネジで留めた。
柱と桁を緊結する金物。
垂木の上に構造用合板を打ち、その上にアスファルトルーフィングを敷きその上にカラー鉄板を打った。合板は2×4で使う緑の釘(50mm)で打つ。カラー鉄板はヤフオクで手にいれた格安品。50のステンレス釘で垂木に直に打つ。
これにて完成である。カラー鉄板はアウトレット品で緑色しかなく、気にせず使ってみたがモスグリーンなのでそれほどの違和感は無い。これで今年の台風は怖くない。
あとで考えて、地震対策で、ほうづえを左右のコーナーに取り付ける。