杉の効用
杉材の特徴
ログハウスを作るにはさまざまな樹種があるが、杉はその中でも最高の部材である。幾つかの特徴をあげてみると、
●通直で節が少ない(カーブした杉など見たこと無い)
●柔らかく、チェーンソーワークが容易である
●手に入りやすい(沖縄を除いて、日本中どこにでもある)
●皮が薄くむきやすい(この事はとても重要、米松の皮むきは拷問のようである)
●しなやかで強度がある
●あばれが少ない(これが、大きく外材と違うところ)
●湿気に強く、腐りにくい
●虫がつきにくい
●ヤニがでない
●カビが出にくい(出ても表面だけで、中まで入らない)
●香りが良い
●比較的、安価である
このように利点を上げれば、いくらでもあるが、大きな欠点が一つ有る。それはテーパー(末口と元口の差)が強いこと、これが唯一の大欠点。このことがネックになって、長尺物での使用が困難になっている。また、長尺物は流通ルートにのっていないので、入手が難しい。 しかし、4m材を使う事によって、この欠点を補うことができる。しかも、短材は取り回しがとても楽で、作業効率が良い。2トントラックで現場搬入できるなど、少人数で作業するにはいいことずくめである。短材を使うのは、こういう理由である。
一つ問題が有るとすれば仮組みができない、(やってやれない事は無いが)と言う事であろうか。ジョイント部は半ノッチになるので、隙間が開きやすく、フィットさせてすぐ短冊金物で接合する必要がある。