屋根工事
屋根の大まかな構造を説明する。初めに化粧垂木として、75×45の杉垂木を打つ。次にその上に、天井材の4分杉板を上から打つ。その上にまた60×45の野垂木を打つ。野垂木の間に断熱材のスタイロフォームをはめ込む。次に野垂木の上に野地合板として、12mm構造用合板を打つ。あとは通常のアスファルトルーフィングをタッカーで止め、仕上げにガルバリウム鋼板を打ち付ける。以上が大体の工事内容である。天井板は下から打ち上げる工法もあるが、これは避けたい。吹き抜け部などは高い足場が必要になり、労力もかなりのものになる。
断熱材と野地合板の間に30mmの空間を設け、ここを通風のスペースにして、棟に取り付けた換気棟から空気を抜く。これで屋根内部の空気が常に抜け、湿気がたまることを防ぐ事ができる。
垂木を止める最強のビス、タルキーネジ、脳天から一発で決まる。(匠の一冊)
垂木はピッチ455で追っていく。化粧垂木は下から見えるので、仕上げをして面をとっておく。
化粧垂木のジョイント、一番上の母屋で継いだ。棟のところは、拝み合わせにする。
四角いビット穴。
垂木のあおり止めの金物を取り付ける。
4分の相じゃくり杉板を天井板として打つ。全部で30坪分 。この板はネット通販の「まんてん木材」でアウトレット品を格安にて購入。60坪分を仕入れて、妻壁の内外と室内の間仕切り、窓の仕上げなど全部に使った。
この空間が外気の取り入れ口となる。
50mmの丸釘で打った。
野垂木(60×30)をビス止めする、(化粧垂木の上に)ビスは120を使用。棟のところは、拝み合わせにしないでカネに切っておく。ここが連続空間となってつながり、換気棟から空気が抜ける。
野垂木が納まった。
この野垂木の間に断熱材のスタイロフォームをはめ込み、サイドを桟木で止める。
30mmのスタイロフォーム、スミを打って丸のこで切った。これなら雨に濡れても、心配無し。
煙突の固定金具、野地合板の上にステンビスで取り付け。(ホンマ製作所)
アスファルトルーフィング、野地合板の上にタッカーで止めていく。
薪ストーブのフラッシングを取り付ける。(ホンマ製作所)これもステンレスのビスで止める。この時下側にはビスを打たない、屋根材をここに差し込んでいくのである。
今回使ったガルバリウム鋼板の部材、長さ1820、働き幅320。これを左端からステン釘で、タルキに打つ。垂木に直に打っていくので、強固に止める事ができる。これはヤフオクにて入手した。(ハウスサポート)
6寸勾配なので、このような簡易足場で仕事ができる。カネ勾配だとこうはいかない。
煙突を取り付け、ストームカラーの周りにコーキングする。
ケラバの納まり。
軒下の空気取り入れ口。(匠の一冊)
棟に取り付けた換気棟。これはは半間だが、後から考えると一間物にしとけばよかったと思う。(楽天市場・花島)
足場を架ける
足場工事
足場には金属の単管パイプを使うのが一般的だが、今回は間伐材の杉を使用。これなら足場に使った後も、様々な使いみちがある。長さ6mの小丸太を45本使った。
まず、位置を決めて30cmほどの穴を掘る。
垂直に埋めていく。
正面に5本立った。監督さんがしっかり見てる。
一段目を足場 番線でキッチリ結ぶ、ヨレが無いようにシノで回し締めする。
初めの一段目が入った。
二段目を入れる前に、筋交いを決める。
筋交いの下端は、杭を打ってビス止め。
二段目を架ける。
3段目、助っ人が必要だ。
3段目は、継がないで一本でいく。
側面も同じように立てるが、先端を切って短くしておく。軒が800ほど出るので、その分を考えて離しておく。
2段目は軒の出を考えて、低めに結ぶ。
頼もしい助っ人。
長すぎた部分は邪魔になるので、すぐカット。
筋交いを充分に入れておく。
足場の完成である。
小屋組
.トラスを組む
小屋組を束立てだけで済ませるのではなく、トラスを組むことによって、その強度ははるかに増す。また、母屋の本数や位置を自由に出来るので、設計上の選択肢が高い。今回取り組むのは、変則クイーンポストトラスである。本来のフィンクトラスやキングポストトラスは、構造的には優れているが、機能的ではない、窓が付かないのだ。ガラスをはめ殺しにして、明かり取りとするしか無い。ロフトにはどうしても、通風の為の窓が欲しい。そんな訳で、色々考えてこの形にしてみた。
屋根勾配は、6寸勾配とした。ログハウスの屋根はカネ勾配が主流であるが、セルフビルドには適さない。急峻な勾配での屋根工事は、一人では体力的にかなりキツイ物がある。屋根足場も本格的に組まなければならないし、材料費だけでも、かなり割高になる。そんな訳で6寸か、7寸かと迷ったが、6寸勾配に決めた。
そしてドーマーであるが、作って作れない事は無いが、あえて作らない事にした。屋根はシンプルが一番いい。ロフトで終日暮らす訳では無いので、居住性は二の次である。カナディアンログによくある、ケラバを斜めにして張り出すようにする亀甲スタイルも取り入れない、雨仕舞が悪くなるし、屋根仕事がとても面倒になり材料のロスも多い。
作図してみる
トラスを作るには、まず施工図を描かねばならない。図を元にしてそれぞれの部材の寸法を計算で割り出していく。計算といっても、使うのは四則演算とピタゴラスの定理だけだ。計算機が一つあればできる。この図はスパン7,000の場合だが、それぞれの条件によって、寸法は違ってくる。是非自分で計算してみていただきたい。
トラスの部材を作る。杉丸太を160厚のタイコ挽にして、施工図に従いスミをつけ、カットしていく。この時、写真のような型板を5mmのベニヤ板で作っておき、これをあてがってスミを引くとよい。
これは真束になる部分。両端をトリミングしておく、これで墨出しが容易になる。
登り梁の下端の仕口。
登り梁の上端。
登り梁、ギリギリ4m材でまにあった。母屋が入る場所を欠き込んである。
束、外側に溝を掘ってある。この溝に仕上げの板をはめ込む。
束の上端。
ほおづえ
棟木の接合部。
母屋の接合部。台持ち継ぎの要領で斜めにカット。先端に突起を設けておけば、建て方の時にピタリと決まり安定する。
母屋。ボルト穴はあらかじめ開けておく。
漂白剤を塗ってカビを取っておく。漂白剤は家庭用のブリーチで充分、2~3倍に水で薄めて刷毛で塗れば良い。木材用の高価なものと成分は同じである。
トラスを組み立てたところ。足場丸太を使い作業台を作る、レベルに近くセットする。
ここは15mmの全ネジで緊結する。
クレーンで吊りやすいように、立てておく。登り梁の上端に足場の桟木を打つ。束の下端はブレないように、板で仮止めする。
小屋組の為に頼んだラフタークレーン。30tクラス。
さあ、吊り上作業の始まり。トラスが回らないように、ロープを下端に結び支持する。もちろん一番奥から設置していく。
おっと、ホゾにゴミがついてる。
ほぞ穴に収めたらカケヤで叩き込み、密着させる。
垂直を下げ振りで確認して、仮止めする。
トラスが載った状態。
母屋を下の段から設置していく。
母屋の接合部。
棟木が載った! ホットする瞬間だ。大きな感動もある。
載せるものは全部載せた。小屋組の完成である。一日かかると思ったが、息子と二人で半日で終わった。(クレーン代は半日分と言う訳にはいかないが)
二人とも頑張って少し疲れた。
このワンコはうちの監督さんです。
金物を入れる
トラスの各接点を、金物で結合する。棟木と束を羽子板ボルトで緊結。
母屋と登り梁は5分の全ネジで結合、スプリングワッシャは必ず入れる。
束類の下端はL型アングルで結合。
登り梁の下端は穴を開けて、ボルトを打ち込んだ。
ログ壁を組む
原木の皮むき
いよいよ皮むきの始まりだ、まずこれを済まさないと、次の仕事に進めない。丸太小屋作りの原点と言える。音楽でも聞きながら、気楽に楽しく始めよう。やってみれば意外と楽しい作業である。前にも書いたが、原木は4m材160本使用、(その内5m材が7本、これは小屋組の棟木と母屋に使った。)丸太の太さは末口24cmと25cmで120本残りの40本が26、27cmとなっている。26、27cm、は初めの段階で使用した。
カニクレーンでウマにのせる。シルログになるので、太めの丸太を選んだ。これは末口26cm の丸太。4m材なので場所を取らない。記念すべき1本となった。
杉の皮はとてもむきやすい。1本むくのに45分位である、休み休みむいても午前中3本、午後3本、1日6本はむける。まあ先は長い、そんなにしゃかりきになることもないか。
家族が手伝ってくれる、娘と息子。
こまめに目立てをして使う。皮むきナイフ。
こんな感じに、少し薄皮をのこしてみた。ワイルドな雰囲気があっていいと思う。(自分だけかな?)ささくれは無いようにする。
ログ壁の組み立て
半割り丸太を挽く。15mm幅の墨を打ち、それに沿って横挽きする。チェーンソーは、大型のスチール034を使った。ジグザグに刃を進めていく。
2つに割ったところ。電動カンナで仕上げをして、芯ズミを打つ。
半割丸太はノッチが無いので、リカーブカットだけ行う、丸太の太さによりカットの長さは変わるが600を基準とした。この後サンダー仕上げをする。この上のノッチがジョイントノッチになる場合は、半分ずつ載せるので、上は載せやすいように幅50mmほど残す。
この項ではノッチやグルーブのカット方法は、記してない。
三浦亮三郎さんの「ログハウスのつくりかた」に詳しいので、そちらを参照される事をお進めする。
セットした状態、土台との間には防水テープを貼る。根太と床板が当たる部分は写真のように、平らに削っておく。ジョイントノッチは末口どうをつなげる。この上の2段目は向きを逆にして、元口どうしをつなぐ。交互にセットして、偶数段でレベルに近くもっていく。
コーチスクリューボルトで土台に緊結する。(L:240)一番重要な部分なので、ボルトの間隔は短かめに、スプリングワッシャと平ワッシャを必ず入れる。(乾燥対策)半割の底面には防水テープを貼る。下穴は13.5mmのキリで開けた。
レンチで締める。
シルログのセット。底面は土台に載せる為幅150以上とって、平らにしておく。元口を外に向けた。
ラフノッチを済ませて載せたところ。フィニッシュスクライブをして、フィニッシュカットを行う。これからの全てのカットは(ラフノッチも含めて)下の作業台に移して行う。安全に落ち着いて作業できる。
フィットした状態。リリーフカットは7~8mmあってもいい。
浴室部分のシルログ、後で石を貼る予定なので、立面を平らに削っておく。芯から110で平らにした。キッチンの流しを設置する所と、薪ストーブの炉台の所も同じく平らに削っておく。後からではかなり困難な作業になる。
シルログの下が、L型に削って有るのが分かるだろうか、ここに根太の小口と床板が入る。90程削った。シルログを土台に止めるには、400の六角ボルトの先を尖らせて、大ハンマーで打ち込んだ。(ここまで長いコーチスクリューは無い)
ジョイントノッチは、短冊金物で緊結する。ノミで少し掘るとよい。末口と末口が繋いである。
シルログをセットした状態。開口部は、それぞれ仕上がりより100ほど長めにしてある。スクライブがし易いように基礎に使ったパネルを仮床として、並べた。
次の段から、ダボを打っていく。350~400位の六角ボルトを、下穴を開け900ピッチ位で打ち込む。通しボルトは入れなくても、ダボは必ず入れた方がいい。ダボを入れることによって丸太同士の密着性が増し、耐力壁としての強度が増大する。
コンセントの処理。穴を開けて針金を通しておく。スイッチも同じ。針金はビニール被覆のものがいい。
ノッチの高さがだいたい同じになるように、ラフノッチの段階で、カイモノを咬ませて調節する。ログウオールを組んでいく時に、一番重要な事は高さの調整である。偶数段で高さが等しくなるように、土台上端から高さを測り、その都度太い丸太を用いたりして、調節する。(低い所を持ち上げるだけでは、ワイデストが大きくなり、あまり意味が無い)
中央部のブラインドノッチ、受けのリカーブカットは片側だけになる。
2段めが納まった状態。芯墨は丸太の上端に必ず打つようにする。これは後になって開口部のカットの時に役に立つ。
ジョイントノッチの接続。段差はノミで削る。
この頃になると、カットも慣れてきて、ペースがつかめてくる。
キッチンの流しが納まるスペース。垂直面を平に挽いておく。ここも芯から110。
大活躍してくれた、カニクレーン。トーア製4段、1,3t吊、リモコン付き。ヤフオクで落札した。500cc位のガソリンエンジンが付いてる。
ここは、ストーブの炉台になるところ、同じく平らに挽いておく。
リカーブカットの様子、チェンソーの背側で切る、腹で切るよりはるかに切りやすい。長さ600を基準とした。
サドルノッチのフィニッシュカット、慣れてしまえば、それほど難しくはない。(と思う)オーバーカットしても、自分の家だ。模様だと思えばいい。
これがドヤ顔って言うの?
グルーブのカット。初めにガイドラインを入れる。
この辺のテクニックは、ブログじゃ解説できない。どこそかのスクールに行って勉強してチョーダイ。
サドルノッチのカット。スコアリングより1mmほど残している。
半ノッチはこんな感じである。スクライブラインが残っているのが見える。
仕上げ用のアックスで、残った部分を削る。
グルーブも同じく、スクライブラインまで仕上げる。
仕上がったログ、ログエンドの部分は130位Uグルーブにしてある。
窓の部分はあらかじめ開けた状態でセットする。
裏口と窓の開口部。
窓の上端材、リモコンで操作してる。
開口部の上端材、スミを出してレベルを取ってから、降ろして平挽きする。これは、ブラッシングという作業。
小型カンナで仕上げる。
こういう状態に納まる。あとで両側をスミに沿ってカットする。
ここで重要な課題がある、丸太はそれ自身の重量と乾燥により収縮し、壁面がさがってくる、これをセトリングという。従ってはめ込んだ建具が圧迫され、潰れてしまわないように、建具の上部に空きのスペースを必ず設ける。これをセトリングスペースと言うが、杉の場合約3%(乾燥の状態によるが)である。これに安全指数として20mmをプラスする。1820のテラス戸ならば、75mmとなる。
玄関のポストが納まった状態。セトリング対策に100ほど上端を空けてある。
ポストの両側には溝を掘って、小窓が下にスライドするようにしてある。ポストのほぞ穴もつっかえないように、深く掘る。
部屋の中央部の開口、上は少しアールをつけた。くどくない程度に。
キーウェイが掘ってある、ここにキーボードを付けた半割丸太をはめ込む。
半割のポストをはめ込んだ。ログエンドのズレも無くなるし、美観的にもいいと思う。
開口部の処理、まずスミに沿ってカットしていく。ガイドは入れずに一気にいく。
キーウエイのカット、30mm幅のキーウェイ両側にガイドを入れる。切り込み70くらい。
中側の部分を欠き取る。
ここにも半割丸太をはめ込んだ。
有線のリモコンで操作する。
梁の受けになる部分、ロックノッチとした。875ピッチ。
中央部の上部はこんな感じで、ジョイントノッチの集合になってしまった。構造上やむをえない。
梁のロックノッチ、チェーンソーと丸のみを使って仕上げる。
梁が載った状態。上端は土台からポイントをとって、平らに挽く。
中央が欠き込んであるのは、下に付けるの照明の配線用。
梁のジョイント部、長めの短冊金物を使った。
梁のログエンドは、芯から400で落とした。
梁が入ると格好がついて、家らしくなり、ある種の感動がある。やっとここまで来たか。
最後の桁(プレートログ)が納まった、桁の上端は屋根勾配と同じ、6寸勾配に挽いてある。ログエンドは軟弱なアールのトリミングなどせずに、ごっつく切りっぱなしがいい。この方が飽きが来ないし、丸太小屋の原型でもある。
桁にはダボを多めに打つ。軒が風で下からあおられると、ここに一番負荷がかかる。
トラスの下端、陸バリと呼ばれる部位。梁のキャップログでもある。
これでログ壁は完成である。あとは、漂白剤をハケ塗りしておく。
土台・大引工事
土台を入れる
土台は杉の芯材、5寸角である。余裕の有る方は桧の芯材を使っても良いが、いずれにせよ、芯材を使うこと。外材は考えない方がいい。
イメージを掴むため、並べてみた。芯材なので色が赤い。
土台の仕口、腰掛け鎌継ぎとした。
かなり重いので、カニクレーンで設置する。
これが今回使った基礎パッキン。ステンレス製の厚さ9mm、幅は120(星野企画)100個購入。通常25mmが使われるが、虫や蛇もはいってしまう、野ネズミの小さいのも生息している。この薄さなら換気量は劣るが、その心配は少ない。
また樹脂製の物も多々あるが、一番重要な取替の効かない所にプラスチックと言うのも一抹の不安がある。
コーナーは相欠きにして、クロスさせた。火打ち土台はあえて入れてない。アンカーボルトの穴は座堀する。ワッシャとスプリングワッシャも忘れずに。この穴はすぐにコーキングで埋めてしまう。
中心部の仕口。アリの大入れ。
ピタリと納まると、気持ちの良いものだ。
大引の入る仕口。
カンナをかけて、均しておく。
大引は3寸5分角、同じく杉材、大引受け金物で補強する。
金属の束を入れる。基礎面とは接着剤で結合。少し多めに付けて盛り上がるようにする
防腐剤を塗って、完成である。
基礎工事(3)
型枠工事
さて、これから型枠工事を始める。材料は杉の桟木30×60、4m材を製材屋さんに80本挽いてもらった。型枠には、単管パイプを使わないので、このサイズがいい。パネルはウレタン塗装の、パネコートを31枚購入。
初めに各サイズに切り分ける。外側の型枠は、H750とした。コンクリートの立ち上がりより100多くとった。
型枠を組み立てる。65のビスで組んでいく。パネルは50の釘止め。
このパネルが、後々とても役に立つ。
外側の囲みを組む。下側の捨てコンには、60のコンクリートビスで止める。垂直をチェックして桟木で斜めに支えていく。この時、パネルのスラブコンの仕上がり面に細い木を、目印として取り付けておくと良い。
排水用の50サイズ塩ビパイプVUを組み込む、上から浴室、洗面所、洗濯器、台所用。トイレには100の塩ビパイプをセットする。ガス、電線などのスリーブもこの時忘れずに取り付ける。右側に黄色いテープが見えるだろうか、これはスラブコンを打つ時の目印である。
コンクリート打設
生コンを打ち終わった状態。スラブコンは150厚で打った。ポンプ車を使っての3人の作業である。忙しくて打設中の写真は撮れなかった。生コンは10リューベー使用。クラスは24×18×25。大型の左官コテで均していく。
斜めのパイプは給水、給湯用。コンクリートは最低でも3日は乾燥させる。
アンカーボルトの取り付け、クロの450×16。結束線でガッチリ結ぶ。仕上がりより上に土台の分150出した。この時、黒色のビニールテープをパネルの仕上がり面に貼っておく。コンクリートを打つとスミでは分からなくなってしまう。そして、スラブコンと立ち上がりコンクリートの接触面を、ワイヤーブラシなどで清掃しておく。
内側のパネルを組んでいく。H450とした。下側は同じように、コンクリートビスで止め、垂直をチェックする。立ち上がりのコンクリートは、150厚である。
単管パイプは使わずに、中間点に450ピッチでセパを入れていく。コンクリートビスとセパで充分にコンクリートの圧力に耐える事ができる。セパはピーコン無しの物を使った。桟木で天端を補強する。
セパとリングの納まり
さあ、ポンプ車がやってきた。準備完了。
打設中は忙しくて、写真を撮れなかった。ヴァイブレータを併用して、巣の出来ないようにする。生コンは2.75リューベー使用。小さなコテで天端を均す。
3日以上はこのまま養生する。
型枠を外して、完成! セパは見えたままだが、気にしない。天端の均しモルタルは特に必要なく、省いた。凹凸が気になれば、ダイヤモンドディスクで削るとよい。
基礎工事(2)
鉄筋工事
さてこれから、鉄筋を組んでいく。初めに捨てコンにスミを出していく。水糸の交点を捨てコンに転写するのに、写真のような用具を作り、下げ振りを垂らしてポイントをとる。この方法だと簡単に正確にとれる。足は3本でよい。
鉄筋はD13の5,5mを180本仕入れた、少し余るくらいで、ほとんどを使い切った。切断には高速切断機を使用。鉄筋カッターのように力がいらないし、切断面がきれいにいく。
鉄筋曲げ機、鉄管パイプを装着して使う。けっこう力がいる。
この部分は、曲げるのが少し難しい。どこから曲げ始めたらいいか、考察すること。形を正確にするため、合板に原寸大の作図をして、それに合わせて曲げていく。スラブ筋と重なる部分は650以上必要。
この形の用具を合板で4個作る。サイズは各々考えること。一人で鉄筋を組むには、大いに役立つ。
これが、その使い方。横筋を2段支える事ができる。数人で作業するにしても、これがあれば正確に、効率良く組み立てができる。
セットした横筋に縦筋を200ピッチで結束していく。白チョークで印をつければ良い。
コーナー部の状態。スラブ筋を入れる前に、横筋を一番下まで全部いれる、後からでは入らない。ジョイント部は50D以上とする。(この場合は650以上)
スラブ筋は3段目の横筋に引っ掛けて、またがせる。
スラブ筋が200ピッチで全部入った状態。サイコロをかませてある。
内側の縦筋を配筋する。必要に応じて、斜筋を入れ補強する。
これにて、鉄筋工事は終了です。以前のように、換気口が無いぶん手間がだいぶ省け、強度も増している。